こんにちは。さとういもこです。
知ってる人は知ってるかもだけど、わたしはけっこう特撮ヒーローものが好きなのです。それも大人になってからハマったクチで、仮面ライダーは龍騎あたりからリアルタイムで見ています。ブランクもありつつそれなりに知ってる平成ライダー、平成最後の(?)仮面ライダー映画ということで劇場で見てきました。
ネタバレ配慮しない感じで感想というか思ったことを書いていこうと思います。細かいストーリーにはあまり触れないけどできれば素でみてほしいので、これから見る予定の人はご注意願いますね!
ニュースサイトなどからの情報で佐藤健くんが出演するということは知っていて、当時の電王の人気に乗り切れなかった私としては「良太郎出るんだ?いいじゃんすげーじゃん」と思いつつ、ちょっぴりひねくれた気持ちで劇場に足を運びました。
ですが、そのひねくれた気持ちはどこへやら。ものの数秒でうるっとしてしまい、事あるごとに号泣していてとにかく胸いっぱいになって映画館をあとにしたのです。こんなはずでは。
ストーリーはものすごく大雑把に言うと
歴史改変により平成ライダーを消滅させたいタイムジャッカーvsそんなことはさせないぞ平成ライダー
といった感じ。
大東くん演じるタイムジャッカー・ティードが「平成ライダーをなかったことに」しようとするんだけど、彼の動機がよくわからないというか、村でも焼かれたの?みたいに思えてちょっと滑稽に見えていたんだよね。
でも、あとからよく考えてみると彼の役割は「平成ライダー」という作品の一番の敵…「時間」であり「忘却」なんじゃないかなって思えてきた。
「平成」と名のつくものにとって、改元によって「平成」が過去になっていくことは恐怖なんだろう。「平成」ライダーがいちばん恐れていることは視聴者にとって作品が「過去のもの」になって忘れ去られていくこと…つまり今回の映画の「敵」として設定されてるのだなと思った。
ストーリーの中では虚構と現実とが交差して、メタフィクションな展開に。「仮面ライダー」が現実世界に現れてTVシリーズを知る人達が熱狂して見守る…というシーンを見ることになるのだけど、あの中で熱狂している人たちは映画館でスクリーンを見ている観客と同じ「特撮好き」なわけで。あの場面に自分がいても同じように熱狂しただろう、羨ましいし俺もライダーに出会いたい!って全員思っていたはず。
本作のキーパーソンのひとり「アタル」の台詞で「高校生にもなって仮面ライダーに夢中になってて変じゃない?でもつらい現実から救ってくれたのは仮面ライダーなんだ!」ていうのがあった(うろおぼ)と思うんだけど、仮面ライダーや特撮に限らず、フィクションに胸を熱くしたことのある人ならグッとくる言葉なんじゃないだろうか。
私だって仮面ライダーの映画を見に行くことについて自虐的というか、例えば職場の同僚とか…親とかに「最近見た映画なに?」って聞かれたら正直に答えられるかどうかわからない。わたしは平成ライダーが始まった頃はすでに大人だったけど、子どもの頃から見続けている人にとっては「まだ見てるんだ?」ていう周りの声との戦いもあったんじゃないかな。
そんな思いで見に行った仮面ライダーの映画がとてもかっこよくて、やっぱり胸が熱くなって。物語の中でも「虚構の物語でも記憶に残ったその人にとっては現実」的な台詞で肯定してもらえる。「大人になっても見てていいんだよ!忘れなくていいよ!いつまでも応援してくれよな!」って映画館に足を運んだかつては子どもだった特撮ファンを全肯定してくれる、なんという包容力。なんというおもてなし。もうずっと好き!!!ってなります。なりました。
実際にめちゃくちゃカッコよかったのですほんとに。各ライダーの特徴を生かしたアクションはもう見どころいっぱいでこれディスクで何度も止めて見るやつです。目が6つぐらい要る。忙しい。記念作品、思い出づくりなんかじゃない、「忘れさせるもんか!」という気概で作っているんだろうなというのがビシバシ伝わってきました。もはや怨念かもしれない。タイトルのFOREVERの通り、平成ライダーは永久に不滅ですって感じ。
物語は虚構であっても、自分が受け取った感動は現実のもの。フィクションを愛するすべての大人と子どもに向けた映画だったなあ。ああおもしろかった。また見に行きましょう。
エンドロールで各ライダーの撮影当時のスチール写真が流れたんだけど、555の時に泉政行くん(2015年に逝去)の姿があったのがじわっとしたなあ~。記憶に残るってことは生きてるのと同じことだよって良太郎も言ってたしほんとそうだなって思う。
わたしのわちゃわちゃ感想では何も伝わらないと思うので、こちらの記事が超おすすめ。
自分が見るまで読むのを我慢してたんだ!
プロデューサー座談会読もう
コメントを残す