おもちゃを忘れたしお太郎。寄せては返す悲しみに流されるの巻

しお太郎と1日おでかけしてきた日の夜のできごと。
初めての経験が彼を待っていました。

おもちゃはどこに?

この日は、午前中に彼の好きなヒーローショーを見て、午後は大きな公園で遊んだり動物を見たり…と盛りだくさんな一日だったのです。

大好きなヒーローと握手ができてとても楽しい一日だったのですが、晩御飯を食べ、風呂に入り、さてもう寝るだけというときになって、もらったおもちゃのことを思い出しました。

昼食のとき、ハンバーガーセットについていたおもちゃで遊んでたなーってところまでは覚えているのですが、言われるまで私も完全に忘れていた。っていうかよく思い出したな!かーちゃん、忘れたことすら忘れてたわ!!

なんで忘れたんだっけ〜?と話しながら一緒に記憶をたどってみたら、自分でも置き忘れたことが思い当たるらしくて「忘れてきた」という事実と、もう取りにいけないことを理解して、今まで見たことないような泣き方をするしお太郎。

泣く前の「タメ」の時間の長さが、悔しさと悲しみの深さを表しているようでした。すごい絶望が伝わってきたよ。

寄せては返す悲しみ

なんとか落ち着きを取り戻して寝室に行ったものの、まだ終わりではありませんでした。

いつものように部屋を暗くして、今日楽しかったことを話したり、彼の好きな歌を歌ったりするのですが、どうやっても「ひこうき忘れた」にたどり着いてしまい、何度も何度も悲痛な叫びとともに泣きじゃくってなかなか眠れない様子。

オマケのおもちゃを忘れただけでこんなに悔しいんだ…と感心してしまうほど。

かと言って何かしてやれるわけでもないし「おもちゃ忘れちゃって悲しいねえ」と共感の言葉をかけながら抱きしめるしかありません。無力です。

彼の全力の訴えを受け止めつつ、かわいいやらおかしいやら。彼は真剣なので笑いをこらえて背中をぽんぽん……

これは夜中に思い出して夜泣き必至かなあと覚悟しつつ、私も疲れて半分寝ぼけながらおしゃべりをしていました。

受け入れることができた…かな?

1時間以上経ったころ、やがて自分から小さな声で「ひこうき、わすれてきちゃった…」とつぶやくとそのまま寝てしまったしお太郎。

彼なりに事件を納得して受け入れられたのか、その後は一度も起きることなく朝を迎えました。

そういえば「出先でおもちゃを無くす」ことは彼にとってはじめての経験だったんだなーと。

もうね、どれだけ泣いても「だから言ったじゃない」とか「いい加減泣き止みなさい」みたいな気持ちは全くおきず、ニヤニヤして彼の幸せを祈りながら抱きしめる夜でした。

忘れないように、ここに記しておくのです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。